鬼月村

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「大丈夫だよ、おとうさん。もう鬼はいないみたいだ」 海児がコブになった頭をさすっていると、見回りを終えた桃太が集談場に入ってきた。 「お! 海児さんとこの息子さん!」 「大活躍じゃったの、桃太君!」 「ありがとうね、桃太君!」 村人一人一人に丁寧に礼を返しながら、桃太は海児の横に座り込んだ。 「さて、んじゃあウチの桃太も来たことだし、本題に入ろうか。みんなも感じているだろう、最近になって鬼の……」 本題に入ったので桃太が正座しようとすると、いきなり右頬をつねられた。 (いだいっ!!) (今日はよっくも置いていったわね!! 桃太!!)
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