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気絶した中堅村守を見て、外野がざわつきだした。
「あ~あ……気の毒に」
「仕方ないよ。浦島さんに選ばれちまったんだからなあ」
「大体あの人、もうだいぶ歳だろ。なんであんなに強いんだ?」
「噂では、海児さんと同じくらい強いとか何とか」
一人、また一人と、口々に浦島の伝説とも噂ともとれないようなことを話し出す。
浦島には確かに実力はあったが、その威圧感のある目つきと言動で、とても好かれているとは言えなかった。
「でも、浦島さんは海児さんより十は年上だろ?」
「ここだけの話だけどよ、若い頃の浦島さんを見た事がある奴ぁいないんだと」
「百年位前の人間だってのも聞いたことあるぞ」
「ある国の女王から貰った呪いの箱によって、若いまま老人にされたとか……」
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