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「ゆーずっ☆さっきぶり♪あっ今日は髪下ろしてるんだ、可愛いね。どの髪形でも可愛いけど♪」
玄関を開けると、楽しそうに笑う旭の姿。
何がそんなに楽しいのかしら…
「お世辞はいらないから。可愛くないし」
自分は可愛くない…。旭と横に並べる程可愛くない…。
旭はとってもカッコイイ。目が美化させている訳じゃなくて、本当だ。
現に何度か告白現場に出合わせている。
好きだけど…今更嫉妬はしない。
嫉妬する権利がないから。
あ…また可愛くないこと考えてた……
「えー。柚はとっても可愛いよ?俺の中で一番可愛い」
「そうだとしたらあんた、精神科と眼科に行った方がいいわ」
嬉しい…と思う。
旭は毎日こんな風に言う。
もう飽きるくらいだが、やはり好きな人の言葉はうれしい。
あぁ…どうして自分は旭みたいに素直になれないの?と何度思ったか
心で考えるより先に口が喋ってしまう…。
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