†world link door†

プロローグ

今日は土曜日。外は天気が良く、近くの公園では子ども達が元気に遊んでいる。

そんな日の朝、僕は家の仏壇の前にいる。

これは僕の両親の仏壇。

僕の親は中一の時、今から三年前に交通事故にあって亡くなった。

それから僕は一人暮らしをしている。

預かると言ってくれた親戚もいたが、親と一緒に過ごした、この家から離れたくなかった。

今では高校の入学式が目前に迫った、青春真っ只中の普通の男子だ。

名前は石蕗純一-ﾂﾜﾌﾞｷ ｼﾞｭﾝｲﾁ-

父さんと母さんが純粋な人間になって欲しいという意味を込めて付けてくれた名前だ。

僕は仏壇に向かって手を合わせ、目を閉じた。

しばらく昔の事を思い出していると、ふと、あることを思い出した。

「母さん、父さん。そう言えば、掃除するの好きだったよね……」

僕はそう呟き、少し暗い気分のまま、掃除を開始した。