ミーコ、ごめんね、ありがとう

2/3
4467人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
中学の頃、猫を飼ったんだ。 まだ1歳くらいのアメリカンショートヘアーとペルシャの雑種の子猫を。 ウチに来てからいろいろ世話をするうちに俺にだけすごくなついてくるようになり、悪い気はしなかった 俺も高校へ行くようになり、相変わらず猫とは仲が良かった。 いつも気が付けば側にいて 「結婚とかしたらこんな感じなのかなぁ」 と、変なことを考えたりもした。 そんな頃、身体の具合が悪くなったらしく動物病院に診てもらったら 「腸がだいぶよわってますね」 と、先生が言った。 とても心配になりながら薬を飲ませ経過を看ていたが痩せていくいっぽうでアバラ骨が浮いてくるくらいまでになっていった そんな状態が続き、その日も診察に行ったら 「多少病状が良くなってきている」 と、先生が言ってくれた。 それを聞き、ほっと胸を撫で下ろした 「また前みたいに楽しく一緒に暮らせる」 そう心の中で叫んでいた。 みるみる体型が戻っていき一安心していたある日、俺はパチンコ屋へ行った。 猫も良くなった事と、ひさしぶりのパチンコで熱くなったのか携帯の着信があった事などまったく気付かないでいた。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!