誓いの鎮魂歌(レクイエム)

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「カイト!」     『はい!!』     「お前はこの中で1番頭が弱く、実力も下だ。」     『は、はい・・・・・・。』       下を向き、別な理由で泣いてしまいそうになる。 それを見た教官は、フッ、と息を漏らし言葉を続けた。       「だがお前は、誰よりも努力をしていたな。今までよく頑張った。」     『え?・・・・・・あ!はい!!』     「これからも、初心を忘れずに頑張れ!」     『はい!ありがとうございました!!』       あの鬼教官が褒めるのは恐らく初めてであろう。 カイトは、驚きと喜びが混ざった表情になる。       「ロック!」     「はい!」     「普段は嫌がっているものの、やる時はやるところがお前のいいところだ。カイトのサポートをしてやってくれ!」     「はい!ありがとうございました!!」       ロックがカイトの横に戻り、呟いた。       「だって・・・・・・。」     『なんか複雑だよ・・・・・・。』       カイトが返事をすると、ロックは苦笑の表情を浮かべ、鼻で笑った。       「木葉月!」     「はい・・・・・・。」     「お前は無口だが、冷静で判断力がある。かなり大変だが、あそこの馬鹿二人を頼んだぞ!」     「はい・・・・・・ありがとうございました。」       馬鹿と言われたカイトとロックは、悲しそうに苦笑いしていた。
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