キミの赴くまま

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「はあ…っはあ…」 「お、やってるねぇ」 放課後、私が誰もいないプールでひとり無我夢中に泳いでいると。 「…宣」 「んーなかなかキレイなフォーム。でもなんかちょっと焦ってる?」 「……」 ドキ、と。 胸が鳴った。 (どうして分かるの…?) 私が焦っている、なんて。 ――なかなか伸びないタイム。 『お前、最近調子悪いな。どうかしたか?体調管理も、大事なことだぞ』 ――コーチに言われた言葉。 「……」 そう。 私は確かに、焦っていた。 そして。 「ん?」 ――キミは見破った。
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