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彼はベットで点滴を打たれていた
時々うなされている
もがいてる…
私はそっと手を握った
日焼けした大きな手だった
なんとなく涙がでた…もう私はこの人許さなきゃいけない、そう思った
彼の手を頬にあて『もういいよ…』とつぶやいた
そして、私の十字架のネックレスをはずして彼の手に握らせた
そのうち会社の人が来て私は病院を出た
電車に乗って私はいろいろ思い浮かべる…
あの事件の後は一人づつ復讐してやる、殺してやるって毎日思った
でも…弱虫だった自分もいて、パパ達の言い争い聞いて、強くならなきゃと考え直したつもりだった
でもいざ本人前にすると怒りとか怨みとかしかなくて悲しい女になってた
彼は彼なりに私に謝罪してくれたし、もう社会的な制裁は受けている
もう…いいよね。人を怨むって疲れる…憎む分自分も醜くなる
今日よくわかった
私の身体受け止めてくれる男の人はいなくても、それはそれでいい…
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