わかりあう時

2/7
前へ
/72ページ
次へ
ミサが終わった日曜日、私はトオルさんが働く会社にいってみた ちょうど会社の人がいて住所を教えてくれた 会社からすぐ近くのアパートだった 会社の寮らしい 私はドアをノックした すごくドキドキした 『はい』とドアはすぐに開いた 『こんにちは…』 『如月さん…どうしたの?』 『お土産…京都行ってきたから』と私は小さな袋を渡した あの青いお守りだ 『あ、中入る?ジュースでも飲んでって』とトオルさんは慌てて冷蔵庫から缶ジュースをだしてきた 『お土産…もらっていいの?それより俺のとこくるなんて…お父さん達に叱られるぞ』 『いいの(笑)私がきたいって思ったから…』 『でも…』 『万年筆と真珠ありがとう…お礼遅くなりました』 『お父さんに…聞いたの?』 『はい…あの…私大丈夫だからもう無理しないでください。夜働いたりしないで』 『大丈夫だよ(笑)』 『大丈夫じゃない!』 私は泣いた 『私なんか忘れてもう普通の生活に戻ってください、奥さんもらって、家庭持って、いいパパになってください。そうでないと、私は幸せにはなれません』 『如月さん…ありがとう。でもな…もう俺無理なんだよ(笑)結婚するとかより大事な事あるから』 『私の償いなんて捨てて!』 トオルさんも泣いてる…
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1919人が本棚に入れています
本棚に追加