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ドアが開く音と同時に、今までの静寂が一気に打ち消され、オレは我に返った。
思わず眉間に皺を寄せ、ただでさえ悪いと言われる目付きが更に悪くなる。
梅流と戒厘と杏の登場に、良く言えば華やいだ部屋で、3人は夕飯の相談をしている。
それを傍らに見つつ、オレはまた煙草に灯を付けた。
こんな空間も悪くはない...。
外はすっかり薄闇に覆われた。
夜の少し肌寒い風が、頬を擽る。
重たい腰を上げ、窓辺から離れ、ベット脇の椅子に腰掛けた。
この場所に、自分の存在価値を見るなんて考えもしなかった。
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