茜の空に翔ぶ雀

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「亜梨姉は、何食べたい?」 収集が付かなくなったのか、梅流がオレにも話を振ってきた。 なんでもいいからさっさと決めろ。 と、言いたいところだが、いい加減自分も腹が空いてきたし、面倒くさいが、勝手に作る事にして、椅子から立ち上がりドアの方に向かう。 「食いてぇもん作ればいいだろ」 食材の入った袋をテーブルから持ち出し、ドアの取っ手に手をかけた。 調理場に向かおうと部屋を出たオレの後を、まだなんやかんやと騒ぎながら、他の奴らもついてくる。 この腐れ縁もいつまで続くんだろうか。 そう思うとうんざりするが...、それも悪くはないだろう。 茜の宙に跳び立つ雀に見たデジャヴは、小さくオレの心に灯火を付けたのだった。
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