壱目のお祓い

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まず一人目は何となく目に留まった一般的お兄さん。 僕はまず人型に化けて電柱から降り、その人の傍に何気なく歩み寄った。 人型はごく一般的なTシャツGパン姿の青年になってみた。 ラフな格好のほうが幾分ナンパに見えて、声が掛けやすいかと思ったからだ。 つまりこれも気分出し。 それは置いといて。 僕はタイミングを見計らい、ターゲットの後ろから肩を叩く。 「ねぇお兄さん、今暇?」 ばっちりなタイミングと人懐っこそうな微笑みと共に僕はその人に声を掛けた。 「……」 しかしお兄さんの表情は微妙。むしろかなり複雑な表情をしている。 どこか変だったかなと内心冷や汗を流していると、そのお兄さんもまた何故か冷や汗が出始めていた。 僕はそのお兄さんの現象に?を増やしながら、それでも笑顔を絶やさずじっとお兄さんの返答を待った。 そしてようやく口を開いたその男性の一言。 「…俺、そっちの気ないんで。」 …………ぇ。 Σってはぁぁあああっ!?!??!!???? いやいやいや僕にも無いですよ断じてないですよ全く無いですよ欠けらもないですよむしろメスとしかピーー――!!!!!
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