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それは遠い遠い日の記憶。
遠すぎて鮮明には思い出せないけど、心が温かくなるような俺の好きな居場所。
生まれてきてから一度も思い出せない実の母親の姿以上に、俺はこの居場所を探してたのかもしれない。
ずっと、
ずっと、
『…そういえば…、学くんのお母さんって学くんを産んでから亡くなったんだって』
『えー?可哀相。母親がいないんじゃお父さんも大変ね。でも…母親の命を優先して産まないっていう選択肢はなかったのかしら』
ずっと、
『学くんママ居ないから遊んじゃだめだって。』
ずっと。
きっと、ひとりきりで俺は、
お前を探してたんだ。
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