葉賀 美幸という女

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次の日。 朝に弱い俺は不快なアラームの音で目を覚ました。 布団から身体を起こし、重たい身体に鞭を打ち俺は立ち上がった。昨日、机に向かって何時間も勉強していたせいか、肩と腰が痛む。 それでも、学校を休む訳にはいかなかったので、洗面所に行き顔を洗って冷たい水で無理矢理目を完全に覚ました。 そして、台所に行き冷蔵庫の中を覗く。マヨネーズしか入ってない。今日の帰りはスーパーに寄って食材を買おうと考えながら、マヨネーズを手に取って冷蔵庫を閉じた。 白米にマヨネーズをぶっかけるだけの朝ごはん。お茶漬けならぬマヨ漬けと命名し、マヨネーズの味しかしない飯を喉の奥に流し込んだ。 飯を食べ終わると、食器を洗うのは夜と決めて、歯を磨き、寝癖を直して制服に身を包んだ。 そしてまた今日も、あまり気乗りしないまま重たい足取りで学校に向かうのであった。
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