シルバーツ

6/7

28人が本棚に入れています
本棚に追加
/203ページ
そうして言葉を交わしている内、2階の少女が眠る仮眠室を兼ねた医療室に着く。 と、室内から飛び出してくる1人の青年。 危うくミリアとぶつかりかける。 「わっ  もう、ハンス。  何慌ててんの?」 「ご、ごめん。  ちょっと…」 白衣姿の青年がミリアに接近し過ぎて、赤面しつつ謝罪する。 「いや、そんなことより大変なんですよ!  来て下さい」 いそいそと戻る青年に、3人は顔を見合せるも続いた。 少女に、何かあったのだろうか。 室内に入ると、窓際のベッドで、発見した時同様に静かに眠る少女が確認出来た。 「ん? 特に異常は見当たらないけど?」 首を傾げてしまうミリア。 「見て欲しいのはこれなんですが」 そそくさとPCボードを手渡してくる白衣の青年。 「一体なんなの?  …え?  これって…」 それは、彼女の健康診断時に採取した血液から、照合を行ったDNA鑑定の結果だった。
/203ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加