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そうして言葉を交わしている内、2階の少女が眠る仮眠室を兼ねた医療室に着く。
と、室内から飛び出してくる1人の青年。
危うくミリアとぶつかりかける。
「わっ
もう、ハンス。
何慌ててんの?」
「ご、ごめん。
ちょっと…」
白衣姿の青年がミリアに接近し過ぎて、赤面しつつ謝罪する。
「いや、そんなことより大変なんですよ!
来て下さい」
いそいそと戻る青年に、3人は顔を見合せるも続いた。
少女に、何かあったのだろうか。
室内に入ると、窓際のベッドで、発見した時同様に静かに眠る少女が確認出来た。
「ん?
特に異常は見当たらないけど?」
首を傾げてしまうミリア。
「見て欲しいのはこれなんですが」
そそくさとPCボードを手渡してくる白衣の青年。
「一体なんなの?
…え?
これって…」
それは、彼女の健康診断時に採取した血液から、照合を行ったDNA鑑定の結果だった。
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