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局長のクロフォードにミリアら3人、その他数名がフィフィのベッドを囲んでいた。
ミリア達はようやく冷静に相対する事が出来た。
ココアをすすっていたフィフィが、カップを手に持つソーサーに置くと、
「あたし、貴方達に助けてもらったみたいだね。
ありがとう。
お礼が遅れてごめんね」
そうして微笑を浮かべるフィフィ。
その表情は、どこか儚い。
「我々は人道的立場から、君を保護したに過ぎない。
それに、礼なら君を発見した彼らに言うといい」
クロフォードがミリア達を差し示す。
「そっか…
貴方達が。
ありがとう」
「いえ、私達は、たまたまあの区域を調査していただけで…
当然の事をしたまでです」
妙に畏まるミリア。
そんな彼女にフィフィは笑顔で応え、
「その、あの場所に…あたし以外は、居なかった…?」
やや躊躇いがちに問い掛けるフィフィ。
「いや、あの場に居たのは君だけだった」
「…そう…」
ミフユの返答を聞き、表情を曇らせる。
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