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フィフィは安堵を覚え、微笑を浮かべる。
知らない人達。
信じられるのは、傍にいてくれる優しい人達だけだった。
面識の無い者には、経験から、一層の警戒心を抱いてしまう。
偽り無き純粋な慈しみは、フィフィに自然な笑みを浮かばせていた。
「あたしは大丈夫です。
今は何かしたいし、しなきゃいけない。
あたしの、責任だから」
フィフィの言葉に首を傾げてしまう。
彼女からして数十年後のこの世界に、どのような責任があると言うのか。
「どういう意味だ?」
怪訝な表情でクロフォードは問う。
「世界を破滅に導いた能力、『干渉力』は、あたしが研究し、技術転用を確立したの」
予想の範疇を超えた告白に、誰もが動揺を隠せなかった。
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