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フィフィは、自身の腕の周りに力場を展開した。
視認出来る、まるで腕輪のような形状のものを形成する。
それは『干渉力』を扱う為のサポートシステム。
干渉する範囲や引き起こす現象を、より綿密に、精密に発現する為のもの。
『干渉力』は、この世に在るすべてに干渉し、変化を与える事が出来る力。
その気になれば、これまでに発見された、あらゆる超能力を発現する事すら可能なのだ。
その驚異的な能力を効率よく使用する為にも、フィフィの形成した銀色のリング、『エンゲージ』のような力場を生成し、別個の演算制御システムとした、デバイスの運用が有効なのだ。
フィフィの生み出した『エンゲージ』が、淡い輝きを見せる。
両手を組み、祈りを捧げているかの様な仕草の後、フィフィの両手から不可視の力場が生み出された。
空間が、仄かに揺らぐ。
瞬間、その揺らぎが一気に広域に広がった。
空間の揺らぎが消え、再び静寂が支配する。
フィフィの生み出した現象がなんだったのかは不明だが、特にこれといった変化は見られない。
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