願う、その心のままに

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超能力研究やその技術転用に寄って、様々な分野で飛躍的な成長を遂げた文明。 だが、それは既に確立されていた理論を実証、促進してきたに過ぎない。 人類の常識や定説が塗り替えられてきた訳ではないのだ。 だが、フィフィの確立した理論は違う。 それは、これまでの人類の叡智を超えた、新たな可能性。 それが公然のものとなる時、歴史の転換期を迎えるのかもしれない。 そしてその瞬間は、『メサイア』の完成を持って成されるかもしれなかった。 それを思うと、ミリアの胸は高鳴った。 そのビッグプロジェクトの一員として携わる事ができ、何より歴史上の人物であるフィフィと共にそれを成すのだ。 これ程までに喜ばしく、誇れる事は無い。
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