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首を傾げながらもガラッドは発砲する。
その弾丸は、空中で止まる事無く男の肩を貫通した。
「な…に」
驚愕する男と銃を握るガラッド。
「撃ちまくれ!」
ミフユの号令を受け、警備員達とガラッドは銃を乱射する。
いくつもの銃弾を受けて、男は床に倒れた。
「CDBW(脳波抑制装置)は?」
「…あります!
確保!」
奇跡的に息のある男を取り押さえ、小型の装置が内蔵された手錠を後ろ手に掛ける。
「なんなんだ、アイツは…」
そう溢すガラッド。
脅威の去った1階ロビーへ、警戒しながら、ミフユを先頭に、続く階段を下りていく3人。
「何があったの?」
半死半生の男を取り押さえる警備員の1人が口を開く。
「『メサイア』というデータのマスターデータがコピーされ、こちらのデータベースの一部が削除されました。
恐らく、こいつが…」
無理矢理半身を起こし、男の胸元を漁る警備員。
右内ポケットから、銃弾によって損傷した、血塗れのメモリースティックが見付かる。
「狙いは『メサイア』か…
しかし、何処から情報が…」
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