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冷たい雨は、
いつか止むんだよ。
そう教えてくれたのは
誰だったっけ‥?
闇夜
俺の我が家はすごく複雑だった
父親の連れ子の兄貴
母親の連れ子の姉貴
そして
その二人の間に生まれた俺
兄貴からは嫌われ‥てたと思う
それに姉貴も小さい頃は酷かった
俺をただの邪魔者だとしか扱ってなかったし
邪魔者
のレッテルは小さい頃からのトラウマだった。
「そこ邪魔なんだけど」
なんて、
ビクビクしていた俺がいた
だけど、
いつからかそのトゲは
丸くなっていた。
まだ俺が小学校にあがったくらいで兄貴がいなくなった。
おやじは「兄貴は自立したんだよ」って寂しそうに言ってたけど、それから兄貴が家に帰ってくることがなかった。
兄貴にとっては
自分の家じゃなかったのだろう、と中学生になってから悟った。
けど、実は言うと兄貴の思い出が少ししかない俺は‘疾風’て親友に会うまで兄貴の存在を忘れてた。
家でも誰も触れないから‥
俺も小さいながら言っては駄目だと悟っていた。
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