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家に帰ると、まず小さな異変に気付いた。
「あれ…?」
自分が開けたはずのない箪笥の扉が、不自然に開いている。
「おかしいな…」
おかしいとは思いながらも、その時はあまり気にしなかった。
ゆっくりと扉を閉める。
その瞬間に、
こちらを見つめる
恐ろしい視線に気付くこともなく。
その日は、とにかく早く寝た。
ベッドに潜り込む。
ー気持ちいい。
ベッドに入りすぐに、睡魔が襲ってきた。
これだけ早く眠くなるというのも、いかがなものだろうか。
そして、少しずつ夢の世界へと引き込まれて行く。
夢の世界へ行く直前に、カレンダーに執拗に赤い丸で書きこまれた、
3/21
という日にちを見た。
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