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急いだら、いつもの半分くらいの時間で彼女の家までついた。 チャイムを何回も鳴らす。ボタンを押す指が震えている。 ーピンポーン ピンポーン… しかし反応はない。 ー殺される。ー あの言葉を思い出し、額に冷や汗を浮かべる。 ーとにかく、早く彼女に合わなきゃ。 彼は反応がないのを確認すると、ドアの所まで駆け寄っていった。 そして、ノブに手をかける。 …その時 背後に気配を感じた。 心臓の鼓動が速くなる。 全身鳥肌が立つ。 怖い。 後ろに何か、とてつもなく恐ろしいものがいる。 そう感じた。 …しかし、今はそんなことより彼女が危険なのだ。 彼は恐怖を振り払うと、意を決して家の中に飛込んだ。 「真姫さん!」 しかし反応はない。 その後家じゅうを探したが、彼女はいなかった。 ーどこいるんだよ! その後彼は家を飛び出し、近くを探し回ったが、彼女を見付けることは出来なかった。 焦りだけが増していった。 ー彼女が危ない。 そう思うのだが、どこを探してもなかなか彼女を見付けることは出来ない。 彼はしばらく考えた後、一旦自分の家に帰ってみることにした。 これだけ探していないなら、もしかして俺の家に逃げこんだのかも。 彼は小走りで自分の家に向かった。 自分の家に着くと、すぐにノブに手をかける。 ドアを開けようとしたその時、 「石田くん」 明るい真姫の声が聞こえる。 ー何だ。 やっぱりここに来てたんだ。 「真姫さー」 後ろを振り返る。 そこには、
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