君の全てに

序章

少年が向かっていた場所は小高い場所にある病院だった。

普段はバスで向かうのだが、今回は乗り過ごしてしまい歩いて向かっていた。

少年は病院の中に入った。

「こんにちは。」

受付の人に挨拶をすると、
「あら、いらっしゃい。今日もきたのね。毎日の様にきてもらったらお父さんは嬉しいでしょうね。」

受付の看護婦さんがそう言うと少年は、

「いや、暇つぶしですから。」
少年は笑いながら答えた。