◎私

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サワサワと頬を撫でる風がやけにじめっとしていて、生ぬるい――― 雲ひとつない澄み切った青空からは、太陽の光が容赦なく地上に照りつける。 1歩1歩足を踏み出すだけで、体中から汗が吹き出す。 セミが鳴く声が余計に暑さを増長させる。 新学期が始まって1週間がたった。 もう9月になったというのに、この暑さはちっともやわらぐことはない。 私は教科書を詰め込んだ重いかばんを 「よいしょ」 と、気合を入れて持ち直すと、太陽の光を遮るようにうつむきながら学校へ向かう。
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