2411人が本棚に入れています
本棚に追加
/751ページ
だけどすぐに真剣な顔に戻る。
「コブ」
「は、はい」
「お前は夢に向かってすすめよ。せっかく自分の夢見つけたんだから。何があっても前に進むんだ」
“辻村!?”
私の返答を聞かずに、辻村は背を向けて、様子を見にきた先生や生徒たちの元へ走り去った。
途端に相川先生が顔を覆って、その場にしゃがみこんだ。
私は呆然としていた。
なんだろう・・・
何か悪い予感がする―――
胸の中に暗雲が広がっていくように、不安でいっぱいになっていく。
辻村の何かを決意した顔。
吹っ切れた顔。
そしてその予感は当然当たることになったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!