◎マラソン大会

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だけどすぐに真剣な顔に戻る。 「コブ」 「は、はい」 「お前は夢に向かってすすめよ。せっかく自分の夢見つけたんだから。何があっても前に進むんだ」 “辻村!?” 私の返答を聞かずに、辻村は背を向けて、様子を見にきた先生や生徒たちの元へ走り去った。 途端に相川先生が顔を覆って、その場にしゃがみこんだ。 私は呆然としていた。 なんだろう・・・ 何か悪い予感がする――― 胸の中に暗雲が広がっていくように、不安でいっぱいになっていく。 辻村の何かを決意した顔。 吹っ切れた顔。 そしてその予感は当然当たることになったのだ。
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