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『どういうことだよ!』
『説明もないのかよ?今日付けで辞めるなんて無責任にもほどがあるだろ?
せめて挨拶や説明くらいするのが筋じゃねーのかよ?』
『相川先生と結婚するから辞めるの?』
『でも相川先生と結婚するなら辞めるんじゃなく、異動になるんじゃないんですか?訳がわかりません。
説明して下さい』
『こうやって逃げるように辞めるのって、卑怯だと思います』
相川先生のファンの男子生徒たちからも次々と声が飛ぶ。
とうの相川先生は下を向いて、泣きそうな顔をしている。
辻村と何かあったって、誰が見てもわかる。
私は情けないことに頭が真っ白になって、倒れそうになった。
それを必死に里香が腕をつかんで、支えてくれていたんだ。
『し、静かにしなさい!』
壇上の教頭がどんどん広がる声にパニックを起こしかけていた。
教頭は半分怒鳴り声になっていたけど、それにかまわず体育館内にはブーイングが広がっていた。
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