◎勇気

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「辻村先生、もう行っちゃうんだよ。あんた、それでいいわけ?」 何で間宮さんはそんなことを聞くのだろう。 周りの生徒たちもみんな一斉に話を止めて、こっちに注目している。 私は何て答えたらいいのかわからなくて、立ち尽くしているだけしかできない。 そんな私を見て、間宮さんは苛立ちを浮かべた。 「あのさ!辻村先生は好きな女はこの学校の生徒じゃないって言ったけど、どう考えても私は篠原さん、あんたしかいないって思うんだけど」 「え・・・」 頭が真っ白になる。 どうそれを否定したらいいのか、全くわからない。 これがパニックっていうのだろう。 間宮さんは大きくため息をついた。
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