2410人が本棚に入れています
本棚に追加
さっきまで全速力で走ったせいか、その場に立ち止まっていてもはぁはぁと息が荒いままだ。
辻村が振り向く。
私の顔を見ると、驚いた顔をしたけれど、すぐに何かを察したようににやりと笑った。
「篠原、見送りってやつか?」
その顔はいつもの辻村のちょっと意地悪なウラノカオ。
だけど私は笑えないよ・・・
「先生、学校辞めるなんて、聞いてないよ」
辻村は私の泣きそうな真剣な顔を見ると、少し困ったような顔をした。
最初のコメントを投稿しよう!