◎勇気

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さっきまで全速力で走ったせいか、その場に立ち止まっていてもはぁはぁと息が荒いままだ。 辻村が振り向く。 私の顔を見ると、驚いた顔をしたけれど、すぐに何かを察したようににやりと笑った。 「篠原、見送りってやつか?」 その顔はいつもの辻村のちょっと意地悪なウラノカオ。 だけど私は笑えないよ・・・ 「先生、学校辞めるなんて、聞いてないよ」 辻村は私の泣きそうな真剣な顔を見ると、少し困ったような顔をした。
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