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辻村人気のせいで、ブーイングや罵声でも浴びせられるかと覚悟したけど、意外なことにその反対だった。
『いいぞ~~辻村』
『やるじゃん!辻村かっけ~~よ』
『応援するぜ』
『篠原、がんばれよ!!』
『美里!おめでとう』
ひときわ大きい声は里香。
ヒューヒューと指笛まで飛び始めた。
「・・・あいつら・・・」
辻村は苦笑いしてるけど、内心嬉しそうだってすぐわかる。
しかも若干照れているし。
少し顔を赤くしている辻村は子供みたいで、ちょっとかわいかった。
もちろん辻村にはそんなこと言わないけど。
辻村はゆっくりと私の体を優しく離した。
そして笑って言った。
「あいつらが全員が俺らの約束の証人みたいなもんだ。俺はずっとお前の事が好きだ。俺もこれからがんばるよ。だからお前もがんばれよ」
「はい!」
私はおおきくうなずいた。
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