1章

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真夜中に人気の無いような場所で綺麗な声で歌色白の女がいた。 だが回りの人は聞こえて居ないようだった。 「綺麗な声だな」 歌っている女に近づきながら男は言った。 「…」 女は機嫌が悪そうに帰ろうとした。 「俺は不審者じゃないんだ」 「紫苑どうしたの」 その紫苑と呼ばれた女に友人らしい人がかけよって来た。 「紫苑っていうのか」 男は嬉しそうに聞いた。 「…」 紫苑は人には聞こえないように何かを友人に言った。 「あんた誰紫苑が怖がってるじゃない」 「えっ…俺の名は如月竜二って言うんだ」 竜二名乗った男は少しとまどいながら言った。 「で、紫苑になんの用」 「俺の今人魚姫って言う舞台を作っててそこに出て欲しいんだ」
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