1章

7/10
前へ
/56ページ
次へ
「そんな目すんなら見せてやろうか」 「ああ、見せてくれ」 少し微笑みながら言った。 神威はゆっくりと目をつぶって深呼吸をしてから口が開いた。 「王子やはりお探しの女性は見つかりませんでした」 神威は役になりきった様子で言った。 「…」 竜二は黙ってそれを見つめた。 「…これで良いか竜二」 「ああ、だがな…もうちょと工夫した方が良いな」 「解ったもうちょと考えて見る」 「ああ」 「そういえばさっきまで何思い悩んでたんだ」 神威は心配そうに聞いて来た。 「解るのか」 「さっきも言っただろうお前は考え事してるのがバレバレだって…」 神威は少しあきれたように言った。 「そうなのか」 竜二は全く解ってなさそうに首をかしげながら聞いた。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加