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「それじゃあ、Dragonβは、まだと見てもいい?」
「まさか。もう統合テストまで終わったよ。後は、煌がシステムテストと、運用・保守をするだけ」
「仕事、速いわね」
「ありがと」
嬉しそうに微笑む煉。学園の煉崇拝者……がいるかは別として、見たら、とろけそうな笑み。そうでなくても、赤面してしまうだろう。……ではあるが、煌関係でないと見せないと、周りの人から有名である。
その反応に、煌はほんの少しだけ唇を弓形に反らせると、煉の方まで歩み寄り、肩に首をのせて、ディ
スプレイを覗き込む。
ちなみに、この教室内のP.C全てが、VUI仕様ではない。一昔前のGUIで、ディスプレイがある。とは言っ
ても、処理機能は問題なしなので、全く不満は出てなかったりする。
「今日は、C?」
「うん。JAVAは少し飽きたんだ」
「で? JAVAの次はCで。Cの次は何になるの?」
呆れ気味に煌がたずねれば、少し首を傾げた。
「機械語とか?」
「機械語? 物好きね。0と1しか無いじゃない」
「そういう単純なとこが良いんだ」
「ふぅん。良くわかんないわ。まぁ、プログラムが破綻してなければ、何にも言わないから」
安心して、と言うと肩から首を上げた。
それに少しだけ残念そうにしながら、煉は首をかしげた。
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