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「 武 彦 ッ!!」
「ぅわあっ!!?」
耳元で思い切り呼んでやると、武彦は飛び起きた。
「くそ、んだよ!!」
がしがしと頭をかき、不機嫌に叫びやがった。
「……あのさ
今の状況わかってるか?」
「は?
………」
武彦は一瞬、眉をしかめてから状況を飲み込んで、
真っ赤になった。
で、顔を手で覆って叫んだ。
「ぶわぁあぁあ!!!」
「うわっうるせー!!」
耳鳴りがする。てか鼓膜破れっかと思った…。
「とっ…とにかく…
どけ」
「………」
しばらく黙った後、しぶしぶ体を動かし始めた。
「どっ……
どく……ぞ?」
武彦は俺の腹に両手を置いて、上目遣いに言った。
「…?
どうぞ」
俺の腹の上に力がかかり、
ぬちゅ……
なんとも言えない、アレな音がした。
「……う…っ」
つらそうに眉をしかめる武彦。
「くそっ…てめぇ……竜彦……
中に………ッ…」
そう言った武彦の顔は、恥に染まっていた。
…ように見えた。
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