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カタツムリの世話は難しくない。
産卵期以外なら土すら必要ない。
プラスティックのケースに木の枝とレタスでも入れておけばいい。
それにしても昭彦は、これ程見事なカタツムリは見た事が無かった。
日本人が「カタツムリ」と言われ想像するのは、例の小さなカタツムリだろう。
カタツムリは実は巻貝の一種で外国には、かなり大型の個体も生息している。
日本のカタツムリは指でグイと押せば簡単に殻が破けてしまう。
大抵の人は、そんなカタツムリを想像するはずだ。
あじさいの葉の裏にひっついているアレだ。
だが、昭彦に送られてきたカタツムリは殻の大きさだけでも10センチ程はある。
殻の厚みも巻貝のそれだ。
ハンマーか何かで叩かない限り割れないのではないだろうか。
「頼もしいなぁ」
子供の様に目を輝かせて、昭彦はカタツムリをいつまでも眺めていた。
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