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「髪の短い僕は嫌い?」
どんな答えが帰ってくるかなんて、わかりきってるはずなのに。
「いや、嫌いじゃない」
彼が僕を嫌うはずがない、あるとしたら…。
興味を失うだけのこと。
「今は、どんなかんじだ?」
「え? 特に変な感じはないけど」
それがよくわからない。
制御装置が無いのに、記憶が薄れるほどの魔力の暴走は起こっていない。
むしろ、自然に魔力を扱える。
「…ん、なら良い」
彼の手は僕の髪から離れようとしない。
なんかちょっとつまらない。
「髪ばっかじゃなくて、僕を見てよ」
手を掴むと、僕の首筋あたりにそれを持っていく。
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