『first impact』

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桜の花びらがいい感じに散っている。 まるでドラマか漫画のワンシーンみたいだと思いながら教室の窓から外の様子を眺めていた。 そういう今日は二年生に進級してから数日がたち、新入生歓迎会とやらが行われる日である。 去年の歓迎会はどんなのだったがと考えて、結局思い出せなかった。 そんなもんだろ、普通。 どうでもいい考え事をしていると、後ろから声をかけられた。 「おい、飛鳥 (アスカ) そろそろ始まるから体育館行くぞ。」 飛鳥というのは俺の名前であり (ちなみに名字だ) 俺に話しかけたのは"大原 陸" (オオハラ リク) という友人である。 顔も良く成績優秀。サッカー部のエースである。 嫉妬したりせずに友人として誇りに思っている。 いやほんと。 時計を見ると針は歓迎会開始10分前を指している。 「そうだな………そろそろ行くか。」 大原の元に行くと、二人で体育館を目指して歩き出した。
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