出逢い

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「そういう問題?」  クスクスと楽しそうに笑うと彼女は一際大きく後ろに跳んだ。  長い髪がふわりと広がり、月明かりに照らされて見たことのない色に染まる。  ぼやけた視界に、その色はとても鮮やかで。  鮮やかなのに、次の瞬間には消えてしまいそうで……  僕は、今度は無意識に彼女に向かって手を伸ばしていた。
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