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「おまえがまだ子供だから飲めないだけだよ。
いずれ飲めるようになるさ。
今ちょっと試すか?」
ブルーに差し出されたコーヒーを、しぶしぶ飲むピンク。
「…うえ…苦い…」
すぐにピンクは舌を出して涙を浮かべた。
ブラックコーヒーなんだから、ピンクに飲めるはずがない。
「やっぱり無理か」
ピンクは急いで少し残っていたホットミルクで口直しした。
「もう…ブルー、ピンクにはコーヒーは無理だっていつも言ってるのに…」
ホワイトは涙のひっこまないピンクの頭をポンポンとなでる。
「でも僕、ブルーみたいに朝起きたときとかお昼ご飯のときとかにコーヒー飲みたいんだよ。
かっこいいもん!
ホワイトの煎れてくれるコーヒーのおいしさ、わかるようになりたいな」
ピンクは少しうつむいていじけたように言った。
「無理にならなくていいんだよ。
君にはおいしいホットミルクを煎れてあげるから」
ブルーは二人をみて目をほそめた。
この二人は本当の兄弟のようで、とても微笑ましい。
僕の癒しだな。
そう思っていた。
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