1♥白ウサギからのヘルプメール

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    『アリスが、壊れた。 このままでは殺されてしまう。 どうか早く助けに来てください』     「必死感溢れる文面だな」   ブルーはため息をついた。   そしてうるさい音楽が聞こえる部屋のドアを開ける。   「おい、ブラック」   ブルーが入ってきたことに気付いたブラックは顔を上げた。   「ん?」   「来た」   「は?何が」   「ヘルプメール。 皆を呼んでこい」   テンポの良い会話をすると、ブラックは音楽を止めて立ち上がった。   「なんで俺が呼んで来なきゃなんねーんだよ…」   舌うちをして部屋を出るブラックを見送ると、ブルーはグリーンの部屋のドアを叩く。   「誰だい?」   「俺だ」   少したって、ドアが開いた。   出てきたグリーンは、どうやら髪の手入れをしているところらしかった。   「何の用? もしかしてヘアアイロン貸して欲しいの?」   グリーンはそういってブルーの髪を引っ張った。   「いてっ… 黙れウザグリーン。 俺がそんなもの使うわけないだろ。 それよりヘルプメールが来た。」   「へぇ、じゃあちょっと待ってて。 もう少しで終わるから」   美しい笑顔を向けるグリーンを部屋に押し込み急いでドアを閉めるブルー。   「あいつと絡むと疲れる…」   ブルーはパソコンの前の椅子に座った。
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