1*憧れの淳也君

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―… 屋上に着いて、二人は持ってきたお菓子を広げた。 「沙結ちゃんは、全然変わんないねー♪」 「にゃにおうつ!?ゴホッ!」 「…汚ない。」 沙結は、お菓子を詰まらせ、涙目になりながらも喋り続けた。 「ひどい…。そんなこと言う子は舞じゃないつ!」 はいはい、と軽くあしらって、外を眺めた。 「あぅー…一年生帰ってるねー。」 「えぇっ!?なんで早く言わないのっ!!」 おー…怖…。 沙結ちゃん、目が本気だよ? 「舞なんか置いて、一年生誘惑してやるんだからっ!」 ―バタンッ 沙結は走って屋上から出ていった。 「…忙しい人だなー…。」 はぁ、と、ため息をついて、沙結の後を追おうとした。 ―カタンッ 「!!?」 やば…誰かいたの…!!? キョロキョロとあたりを見渡すと、一人の男の子が眠っていた。
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