無機質カタオモヒ

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  ヴーッヴーッ… 「!!!!!」 心臓がドクンと音を立てた 机のケータイがピカッと光った 「メール…」 恐る恐る、そして少しの期待 <<やっとメールを返す気になったんだ>> 目に入った内容に度肝を抜かした だって「メールを返してみよう」って思ったのはついさっきの事 流石にどっかから覗いてるストーカーだって…ここまではわからないだろう どうやって私の心中を? どうやら、ただのストーカーではなさそうだ <何で分かったの?> こうなったらとことん問い詰めてみるのもいいだろう <<表情を見てればわかる>> ふぅん…表情ねぇ また器用な事ができるストーカーさんだことで まったくどっから覗いてんだか… ケータイ変えたら警察にも言わなきゃ… <ところでアンタ誰なの?私の知ってる人?> <<可笑しな事を聞くなぁ、アンタは俺の事をよく知ってるだろうに>> まぁ…ストーカーらしい返信だ 「知ってるだろ?」だなんて さて…てことはストーカーさんは知人ってことか…元彼? いや…違うなぁ 他人のアドレスを探れるほど、おつむはよろしくなかったから… じゃあ誰? <残念ながら私の知り合いにストーカーはいないよ> まぁ無難でしょこんな返信も <<ストーカーとは心外(笑) …何時も側にいるのに?>> 側にいる?少しだけ、背中にゾクリと何かが走った <…ベランダとかにいたりするわけ?> ベランダに恐る恐る近づきながら送信 カーテンに手をかけて一気に開く 「…………いない…」 <<いない…って、当たり前だよ、アンタも随分と鈍いな(笑)ま、そこが可愛いんだけど>> 「!!!!」 何で「いない」って言ったのが解ったの? 「なんなの…?」   
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