5人が本棚に入れています
本棚に追加
ヴーッヴーッ…
「!!!!!」
心臓がドクンと音を立てた
机のケータイがピカッと光った
「メール…」
恐る恐る、そして少しの期待
<<やっとメールを返す気になったんだ>>
目に入った内容に度肝を抜かした
だって「メールを返してみよう」って思ったのはついさっきの事
流石にどっかから覗いてるストーカーだって…ここまではわからないだろう
どうやって私の心中を?
どうやら、ただのストーカーではなさそうだ
<何で分かったの?>
こうなったらとことん問い詰めてみるのもいいだろう
<<表情を見てればわかる>>
ふぅん…表情ねぇ
また器用な事ができるストーカーさんだことで
まったくどっから覗いてんだか…
ケータイ変えたら警察にも言わなきゃ…
<ところでアンタ誰なの?私の知ってる人?>
<<可笑しな事を聞くなぁ、アンタは俺の事をよく知ってるだろうに>>
まぁ…ストーカーらしい返信だ
「知ってるだろ?」だなんて
さて…てことはストーカーさんは知人ってことか…元彼?
いや…違うなぁ
他人のアドレスを探れるほど、おつむはよろしくなかったから…
じゃあ誰?
<残念ながら私の知り合いにストーカーはいないよ>
まぁ無難でしょこんな返信も
<<ストーカーとは心外(笑)
…何時も側にいるのに?>>
側にいる?少しだけ、背中にゾクリと何かが走った
<…ベランダとかにいたりするわけ?>
ベランダに恐る恐る近づきながら送信
カーテンに手をかけて一気に開く
「…………いない…」
<<いない…って、当たり前だよ、アンタも随分と鈍いな(笑)ま、そこが可愛いんだけど>>
「!!!!」
何で「いない」って言ったのが解ったの?
「なんなの…?」
最初のコメントを投稿しよう!