黒の王

25/26
47人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
ああ、当然だ。 あんなやつにクレアを奪われてなるものか。 私のお気に入りをやつと共にいかせるなど、この闇の王が許すと思うのか。 彼は傲慢に言いきった。 目を覚ました少女のベッドの側で。 少女はとくに相手にもせずに言葉もなく、起き上がるとすぐに王の首に腕をまわし、きつく抱きしめた。 脇にいたミミがきゃっと言って目を覆い隠した。 王は何も言わずに、満足そうに彼女を抱きしめかえした。 クレアは黒の王との再開に、こみ上げる幸せをかみ締めた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!