真実…ー。

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母の運転で病院に向かった。私が助手席、じいじは後ろで祖母はじいじの隣。おじが一番後ろに乗った。 大きい車にした理由はじいじが小さい車が嫌いだったから。車は大きい方が便利だし皆で買い物に行くことができるから。じいじは私達を思ってくれていたんだね。 車の中は沈黙であった。 時々母がじいじを気に掛けて声を掛けるぐらいで、祖母は上を向いてた。涙を目にためて…ー。 15分くらいで病院に着いた。 看護師がじいじの名前を呼ぶ。ゆっくりと椅子から離れ看護師の元へ歩くじいじ。その表情は凛としたものではなくとても暗く怖い顔をしていた。 だから私は、 「じいじ…」 力ない声で言った。 じいじは顔をゆっくりと後ろに向け小さく微笑んだ。まるで蕾だった桜が花を咲かすかのように。 それはすごくすごく私の心をあっためた。
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