『お陰』

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『お陰』

普段、何気なく使っていても、その意味を問うことなく忘れていた言葉を久しぶりに聞いたような気がする、そんな瞬間があった。その言葉は「お陰」という言葉だ。 テレビ番組で長寿をお祝いしたおばあちゃんのコメントが「家族や友人、ご近所の良い環境の『お陰』です」と話していた。 何気なく聞いていれば一般的に使われている感謝の言葉も『お陰』の言葉が入っている事で感謝の対象が強調されていたからです。 最近の大人達から「感謝」の言葉は聞くが「お陰」はあまり聞かなくなった。 聞くとすれば「誰の『お陰』でえらくなったのだ」という権力者としての強制の言葉ぐらいで、周りから支えられているという謙虚な言葉でなくなっている。 「お陰」を突き詰めれば「他力」であり「他力本願」のことである。 他力本願といえば自分の力ではなく他人の力、他人任せとして使わるるようになってから、かなり誤解されて使われている言葉だ。 「他力」本来の意味は自分という個人は自分一人で立っていられるものではなく「人」という文字と同じように誰かに支えられて生きているという意味である。 会社組織に例えると上司、先輩、同僚、後輩、周りの環境等かもしれない。
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