プロローグ

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公園の木々は早くも紅葉のシーズンを迎え、噴水の水辺に写る木の葉が彩りを見せている。 出掛けなければ勿体ない程の秋晴れだった。 僕と彼女は食事を終えると、公園を散策することした。 噴水の縁に腰掛け、たわいのない話に談笑する。 前の彼女と別れて三年、久方ぶりの適度な緊張と新鮮な楽しさが、僕の心を高揚させた。 数日前に銀行へ現れた彼女は、御礼がしたいと懇願してきた。 そして僕は素直に応じ、休日にご馳走をして貰う約束して今日に至る。
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