プロローグ

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僕は、御礼される程の事はしていない。 しかし、断ってしまうには惜しい、彼女の事がもっと知りたいと感じたのが本心だろう。 最初の印象は、雨に濡れた姿がはかなげで、神秘的にすら見えた彼女だが、待ち合わせ場所に現れたワンピース姿の彼女は、それとは随分違って見えた。 長い黒髪に、ナチュラルなメイク、清楚ないでたちは白い肌ともマッチする。 スーツも知的だったが、こちらも悪くない。 僕はこの時すでに、彼女の魅力に惹かれてしまっていたのかも知れない。
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