プロローグ

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彼女の名前は水島優子(みずしまゆうこ)と言った。 年齢は、見た目僕より年下なのは間違いない。 ハンコを落とした所から、僕のいる銀行と取引のある会社に勤めている。 これはあくまで予想だが、携帯の番号はすでに聞いてあるし、会う機会が増えれば、いずれわかる。 焦る必要はないと、この時の僕は思っていた。 「面白い人ですね」 そう言って彼女は笑う。 日を浴びて艶やかに光る髪が、さらに彼女の笑顔を輝かせた。
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