プロローグ

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このままここで、何時までも話をしてもかまわないが、退屈な男だと思われても困る。 どうせならもっと有意義に、楽しい時間を過ごせる場所に移動すべきだろう。 映画や遊園地、あるいは何かのイベントか、これからどうする、との問いに迷いなく彼女は答えた。 「私、ゲームセンターに行きたいです」 なるほど、その手があったと、僕は彼女の意見に従うことにした。 休日ということもあり、店の中は家族連れやカップルで、すれ違うのが困難な程混み合っている。 そんな中、ついた早々彼女は、一つのクレーンゲームに夢中になった。
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