第三章

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 「では、姫。ご命令を・・・。」 ロキは、何かを楽しむかのように空を見上げました。  「試合ですから、怪我をさせない程度にあの方を、倒してください。」  「御意(ぎょい)。」 ロキは、立ち上がりました。  「試合と言うことですから、本気は出しませんよ。」 ロキは、鞘から剣を抜きました。  「なら、本気を出させてさしあげますよ。」 秋斗は、「クスリ」と笑いました。  「秋斗~やめておけ~。こいつ、本気出すと周りのいる子がけがするからぁ~。」 京は、叫びましたが・・・。  「秋斗、聞こえてないわね・・・。」 魅殊は、飽きれていました。秋斗は、集中すると周りの声が聞こえなくなるのです。  「初め!」と言う掛け声で、試合は始まりました。ロキは、剣を構えました。空は、小さな声で何かをつぶやいていました。その時、ロキは、すばやく空を抱きかかえ、秋斗の所へ行きました。空のいたところには、黒ずくめの男が4人いました。  「こんなところにいたのですね。お迎えに参りました。さぁ~こちらへ。」 黒ずくめの4人のうち、一人が空に向かって手を差し出しました。  「ウォータードラゴン!」  「アイスドメイク!」 京と空は同時に魔法を発動させました。京は、水で龍を出し、空は氷の柱を黒ずくめの4人に向かって発動させました。ロキは、空から離れようとはしませんでした。
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